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企業訪問

High Q Laser Innovation GmbH 企業訪問 No.08


今回の企業訪問は、オーストリアーにある短パルスレーザーメーカーのHigh Q Laser Innovation GmbH 【 Feldgut 9 A-6830 Rankweil Austria】(以下High Q Laser)のProf. Dr. Heinz Paul Huber 氏が教授を務めるミュンヘン大学を訪れ、インタビューを行った。

  High Q Laserの本社はオーストリアにあるが、今回は展示会「LASER World of Photonics 2009」の直前でもありミュンヘンの中央駅から近いミュンヘン大学の工学部に訪問し、教授を務めるDr. Heinz Paul Huber 氏からHigh Q Laserについてインタビューを行うと共に近いミュンヘン大学の工学部の研究室の実験用レーザー設備の見学を行った。
 会議室のすぐ近くにはゲストにくつろいでもらうためのカフェコーナーもあり、来客へのもてなしを非常に大事にしている企業のポリシーがここでも現れているように思う。しばしの歓談後、会議室でのインタビューが始まった。

LC:はじめまして、レーザー・コンシェルジェです。
High Q Laser:初めまして、私はHigh Q Laser のProf. Dr. Heinz Paul Huberです。こちらの大学では工学部のレーザー部門研究室の教授を務めています。今日はよろしくお願いします。また、遠くから取材にお越しいただきありがとうございます。
LC:こちらこそよろしくお願いします。私達はレーザー加工の情報サイトを運営しております。今回は来週行われる『LASER World of Photonics 2009』の取材でドイツに来ています。せっかくドイツまで来るのでいくつかのメーカーや企業を訪問して紹介しようと言うことで、今回High Q Laserにも訪問させていただきました。
High Q Laser:明日からは『LASER World of Photonics 2009』が始まりますね。当社のスタッフも今頃セッティングに追われていると思います。
LC:様々なレーザーをお持ちなので準備は大変そうですね。スタッフの方たちもレーザーのセッティングに追われてる頃ですかね。では、まず最初にHigh Q Laserについてお聞かせください。

=High Q Laser社について=
High Q Laser:わかりました。 High Q Laserはご存じのようにオーストリアのランクヴァイル(Rankweil)に本社を置く短パルス専門のレーザーメーカーです。LD励起固体の短パルスレーザーメーカーとしてはリーディングカンパニーで、フェムト秒レーザーおよびピコ秒レーザーをサイエンティフィック、メディカル、インダストリアル等のマーケットに多数送りだしています。
設立は1999年でDr. Daniel Kopfによって設立されました。同年にミュンヘンのLaser Show(現在の行われるLASER World of Photonics )でpicoTRAIN IC-3000を発表し、翌年にはフェムト秒レーザーを発表しました。従業員は本社に65名で、エンジニアとR&DのほとんどがDr.です。現在のCEOは、Klaus Madlener で創設者のDaniel Kopfは開発に専念しています。
LC:なぜ短パルスレーザーにしぼったビジネス展開をされたのですか?
High Q Laser:他社とは違ったことをやらないとおもしろくないという考えがあって、これからも注目される技術ということで短パルスレーザーになりました。
LC:なるほど。
High Q Laser:短パルスレーザーを使った測定や加工はナノ秒ではできない特徴ある結果が出ていましたし、応用も広がると考え、レーザーそのものだけでなくそれを使った研究もおもしろいと考えていました。その結果が今日のHigh Q Laserとなっていると思います。
LC:確かに日本でもフェムト秒の研究が非常に盛んに行われ多くの発表が行われましたし、産業利用を目指した研究も多く行われていました。
High Q Laser:私は今でも非常におもしろい技術だと思っていますよ。



ミュンヘン大学工学部


Dr. Heinz Paul Huber 氏

大学の隣には風情ある教会が
LC:しかし、この大学はいいところにありますね。中央駅からも近いですし、隣には教会もあって学校の周りの雰囲気もいいですし。私も高校の時に京都のとても有名なお寺の側の高校に通っていましたからなんか思い出します。
High Q Laser:京都もいい場所ですね。ここでは学生が休み時間に教会に行ったりしています。研究には良い環境も重要だと思いますよ。

=製品について=
LC:では製品について教えてください。
High Q Laser:製品は大きく分けて、フェムト秒レーザーとピコ秒の2種。
LC:そうですね。
High Q Laser:さらにフェムト秒レーザーとピコ秒には発振器単体とアンプを組み込んだモデルがあります。モデルとしては、『TRAIN』シリーズ、『NOVA』シリーズ、『REGEN』シリーズ、の3種類になります。ですからラインとしては6ラインとなります。
よって、ピコ秒は、『picoTRAIN』、『picoNOVA』、『picoREGEN』となり、フェムト秒は、『femtoTRAIN』、『femtoNOVA』、『femtoREGEN』となります。
そしてこれら6ラインにそれぞれ出力の違うモデルが存在しています。
さらに産業用に開発したUC Industrial等も存在します。
LC:それぞれのレーザーの特徴を教えてもらえますか。
High Q Laser:もちろん、説明しますよ。ではピコ秒のシリーズから説明しましょう。こちらがカタログです。
LC:ありがとうございます。
High Q Laser:まず、『picoTRAIN』シリーズです。このレーザーはYVO4レーザーで、出力の高いモデルとしては最大出力50W、パルス幅は7.5ps、波長は1064nm、繰り返し周波数80MHz、安定性は1%RMS以下(12時間)となっています。リクエストにより繰り返し周波数を10-200MHzで選択可能です。オプションでグリーンおよびUVの波長を選択可能です。
High Q Laser:次に『picoNOVA』シリーズです。このレーザーはモードロックのYVO4レーザーで、最大出力1W、パルス幅は8ps、波長は1064nm、繰り返し周波数0.5-1MHz、安定性は1%RMS以下(12時間)となっています。グリーンおよびUVの波長を選択可能です。
High Q Laser:そして『picoREGEN』シリーズです。このレーザーには高エネルギーのサイエンスシリーズと高出力のUCインダストリアルシリーズの2タイプを用意しております。サイエンスシリーズは最大エネルギー3mJ@1kHz、パルス幅は8ps、波長は1053nm、繰り返し周波数1Hz-10kHz、安定性は1%RMS以下(12時間)となっています。UCインダストリアルシリーズは最大出力30W、パルス幅は12ps、波長は1064nm、繰り返し周波数1Hz-500kHz、安定性は1%RMS以下(12時間)となっています。グリーンおよびUVの波長を選択可能です。

LC:それぞれ特徴のある種類分けになっていますね。レーザーの繰り返し周波数がそれぞれ100MHz近辺、1MHz近辺、100kHz近辺と分かれており目的に応じて選択できますね。しかもピコ秒で3mJや30Wのモデルがあるのはすごいですね。
High Q Laser:もちろん、それらを満たすには技術力が必要です。私達は今に満足しないで常にチャレンジしています。ではフェムト秒のシリーズを説明します。こちらがカタログです。
LC:はい。
High Q Laser:まず、『femtoTRAIN』シリーズです。このレーザーは出力の高いモデルとしては最大出力3Wです。波長は1045nmで、繰り返し周波数を10MHz、20MHz、76MHzと3種類を標準に設定しています。もちろんリクエストにより繰り返し周波数を10-200MHzで選択可能です。パルス幅は250-360fs、安定性は1%RMS以下(12時間)となっています。オプションでグリーンおよびUVの波長を選択可能です。
High Q Laser:次に『 femtoNOVA』シリーズです。このレーザーはモードロックレーザーで、最大出力0.5W、パルス幅は400fs、波長は1040nm、繰り返し周波数0.5-1MHz、安定性は1%RMS以下(12時間)となっています。グリーンおよびUVの波長を選択可能です。
High Q Laser:そして『femtoREGEN』シリーズです。このレーザーには『picoREGEN』同様に高エネルギーのサイエンスシリーズと高出力のUCインダストリアルシリーズの2タイプを用意しております。サイエンスシリーズの加工用レーザーとしては最大エネルギー1mJ@1kHz、パルス幅は500fs、繰り返し周波数1kHzの1Wモデルと最大エネルギー0.4mJ@1kHz、パルス幅は350fs、繰り返し周波数1-100kHzの2Wモデルの2モデルがあります。どちらも安定性は1%RMS以下(12時間)となっています。UCインダストリアルシリーズは、最大出力8W、パルス幅は400fs、波長は1040nm、繰り返し周波数1Hz-1MHz、安定性は1%RMS以下(12時間)となっています。
LC:カタログにはさらにいくつかのモデルがあり、短パルスレーザーに特化しているのに実に幅広いラインナップとなっていますね。これほど種類が増えたのはなぜでしょう?
High Q Laser:日本でもそうだと思うのですが、近年レーザーのアプリケーションは様々なマーケットで活躍し始めたこともあり広がり続けております。様々なユーザーニーズに応えていくためにはどうしてラインナップも広がってしまいます。特に加工用とでは低エネルギーでも高速加工が必須ですし、逆に高エネルギーが必要なアプリケーションもあります。1台でまかなえればいいのでしょうがなかなか難しく、要求により対応しています。
LC:そうですね、ユーザーが両方を切り替えて使用することはないでしょうからモデルごとに対応していればいいのでしょうね。
High Q Laser:以上で製品の説明は終了です。では、実験室にいきましょうか。
LC:お願いします。
High Q Laser:今日は、明日からの展示会に向けて各国から代理店も来ており、彼らも見学に加わりますのでよろしくお願いします。
LC:わかりました。私達は問題ないのでどうぞ。
High Q Laser:では、行きましょう。
LC:はい。


CO2レーザーシステム
=レーザー加工実験室=
High Q Laser:こちらがレーザー加工の実験室となっています。まず、こちらがCO2レーザーの加工機です。今となっては学生がレーザー加工をおもしろいと思うには丁度良い装置となっています。この装置で加工したサンプルがそちらに飾ってありますが、どう見ても産業部品には見えないでしょ。 (笑)
LC:レーザー加工を学ぶには大きくて加工の様子もはっきりわかり、イメージしているレーザー加工だと思うので教育には適しているのかもしれませんね。
High Q Laser:これを使用してから他のレーザーで微細加工を行うとスケールの違いにびっくりしています。
LC:このCO2レーザーだと小さくても数ミリのレベルですが、レーザー微細加工だと数ミクロンレベルですからね。


CO2レーザーシステムによる加工サンプル


High Q Laser:そうですね、では、次のレーザー加工機へどうぞ。
LC:小型なエキシマレーザーですね。
High Q Laser:さすが見ただけでわかるのですね。
LC:エキシマメーカーもわかるぐらいですから。(笑)
High Q Laser:ミュンヘンにあったエキシマレーザーのメーカーですが、買収されてしまいましたが。
LC:そうですね。私はラムダフィジックで働いていた事もありますからエキシマレーザーはよく知っていますよ。
High Q Laser:なるほど。それは詳しそうですね。こちらはファイバーグレーティングを製作するために導入した加工装置です。
LC:10年前ぐらい前までは盛んに行われていましたよね。

High Q Laser:では、次のレーザー加工機へどうぞ。
LC:ここからがHigh Q Laserのレーザーですね。
High Q Laser:そうです。こちらはアンプタイプの『femtoREGEN』です。奥には『femtoTRAIN』も設置してあり両方が使用できるようになっています。
ガルバノと少し大きめのステージを搭載してあります。
LC:どのような加工実験を行っているのですか?
High Q Laser:やはり加工としては薄膜の除去がメインとなりますね。
LC:なるほど。
High Q Laser:他にはガラス加工やセラミックスの加工があります。特にガラスの中に3Dで自由にパイピングできるのはレーザーだからこそですから。詳しくはアプリケーションノートに書いてあります。
LC:わかりました。

エキシマレーザー加工機


フェムト秒レーザー『femtoREGEN』搭載加工


熱心に耳を傾ける各国の代理店担当者
High Q Laser:では、次のレーザー加工機へどうぞ。
LC:こちらもHigh Q Laserのレーザーですね。
High Q Laser:そうです。こちらはアンプタイプの『picoREGEN』です。サイエンスとUCインダストリアルを並べて設置しています。こちらも両方がガルバノとステージを共有して使用できるようになっています。
LC:ガルバノはSCANLABですね。
High Q Laser:ステージはAEROTECHです。
LC:なるほど。
LC:どのような加工実験を行っているのですか?
High Q Laser:やはり加工としては薄膜の除去がメインとなりますね。
LC:なるほど。

High Q Laser:最近ではご存じのように薄膜系太陽電池の薄膜除去加工の研究を行っています。
LC:どのような研究ですか?
High Q Laser:薄膜系太陽電池の薄膜除去にはP1工程、P2工程、P3工程と薄膜除去を行う工程3つあります。すでにレーザー加工が有利なのは証明されているので、結晶系から薄膜系にシフトすると言われている太陽電池での導入は広がると思っています。
LC:なるほど。
High Q Laser:ただし、コスト競争の厳しい太陽電池業界では生産タクトが早ければ早いほうが有利です。特に装置価格の高い短パルスレーザーで加工するにはタクトを挙げることは非常に重要です。
LC:現状はどのような感じなのですか?
High Q Laser:詳細は言えませんが、P1工程で。High Q Laserの30Wを使用して加工すると10m/secで加工が行えます。P3工程ではHigh Q Laserの20Wを使用して加工すると2m/secで加工が行えます。
LC:10m/secですか。すごい高速ですね。
High Q Laser:私達もHigh Q Laserが採用されることを期待しています。
LC:非常に競合も多いですし、小型レーザーをたくさん使用するというアイデアもありますし。
High Q Laser:そうですね。レーザー価格を下げる努力も必要です。
LC:薄膜除去は他のマーケットでも必要性が高まっていますし、選択除去が比較的容易に行えるレーザー加工はこれからさらに必要性が高まるでしょうから、薄膜除去の技術は他にも利用できるのではないでしょうか。
High Q Laser:そうですね。さて、以上でこの実験室の案内は終わりですが、他に何かありますか?
LC:システムアップはどうされているのですか?
High Q Laser:ああ、たまたま近くに知り合いのレーザーシステムをやっている会社があってそこに協力して行ってもらっています。物は集めれば終わりですが、制御やプログラムはプロにお願いしなくてはできませんから。
LC:なるほど。近くに知り合いのシステムメーカーがあるとは便利ですね。今日はありがとうございました。
High Q Laser:こちらこそ。日本のレーザー技術者にHigh Q Laserのよさが伝わればと思っています。
LC:お任せください。では、最後に日本のユーザーに対して是非コメントをお願いします。ムービーで撮りますのでどうぞ。
High Q Laser:了解しました。ありがとうございました。

ピコ秒レーザー『picoREGEN』


光学系はガルバノとステージの組み合わせ


左のスペシャルムービーをご覧下さい。
再生ボタンをクリックすると動画の画面に切り替わります
スペシャルムービー
Heinz Paul Huber氏からのメッセージ


高出力ピコ秒レーザー picoREGEN UC Industrialシリーズ

 このレーザーはピコ秒DPSSレーザーで、パルス幅は12psとなっており、パルスエネルギーは60uJです。ビームモードはTEM00でM2=<1.3以下と良好なため、10um以下のスポットサイズに簡単に集光でき、最大繰返し周波数が500kHzと高繰り返し運転も可能なため、高速スキャンが可能で、微細加工や薄膜除去加工を精細にかつ高速に加工が行えます。このほかに高パルスエネルギータイプのサイエンティフィックモデルが用意されており、用途に応じて使い分け可能です。
薄膜太陽電池やFPDのパターンニング用途、微細加工に最適です。

主な仕様 (picoREGEN UC Industrial UC-30000HP)
レーザー種類:高出力ピコ秒レーザー
波長:1064nm
繰返し周波数:1Hz-1MHz ( TTL-Trigger )
パルス幅:12ps
パルスエネルギー:60uJ@500kHz
ビーム品質:TEM00, M2=<1.3以下
冷却方式:水冷





ピコ秒レーザー picoREGEN UC Industrialシリーズ
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これらの内容に興味があるようでしたらレーザー・コンシェルジェへご連絡ください。



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