ゴーグルを選ぶときOD5などと表記されてることに気づいてますか?
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OD値 |
透過率 |
OD1 |
10% |
OD2 |
1.00% |
OD3 |
0.10% |
OD4 |
0.01% |
OD5 |
0.00% |
OD6 |
0.00% |
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ゴーグルの話(その2)
前回はOD値の話をする前で話を終えましたので今回はそのつづきからです。
OD値とはOptical Densityの略で日本語では光学濃度と直訳します。濃度という割には透過率を示す数値になっているのでちょっとややこしい面を持っていますが・・・濃度が濃い=透過率ということなのでしょうね。あまり深く考えずに“OD値が高いほど安全”と覚えておきましょう。
OD値と透過率には表のような決まり事となっています。
つまりOD値が大きいほど指定された波長の透過率が低くなる=レーザー光がフィルターでブロックされる=安全性が高くなると言うことです。単純に考えるとOD1よりもOD5の方が安全性が高いと言うことです。OD値は単純に波長と数値、例えば 【200nm-400nm=OD5】と書かれている場合もありますが、図のようなグラフで表示されている場合もあります。この図の場合400nm以下の紫外線はOD6となっており透過率0.0001%以下となります。しかし400nm以上の可視光−赤外線領域はOD値がほぼ0になっているのでほとんどの領域で光が透過しているということを示しています。つまりこのフィルターを使用したゴーグルは紫外線しか発振しないエキシマレーザーへは使用可能ですが、グリーンレーザーや赤外線レーザーには意味をなさないということになります。
ところでこれらのOD値はどのように測定しているのでしょうか?実は透過率測定は分光光度計を使って測定することが多く、参照光源はハロゲンランプや重水素ランプが使われています。そのためレーザーのパルス幅に関連した測定は行っていません。本来は実際にレーザーを使用して測定されると安心感が高まるのですが、コスト的に難しいところです。それから注意していただきたいのですが、前回紫外線用は紫外用とお薦めしておりましたが、固体レーザーの3倍波(355nm)、4倍波(266nm)の場合などは紫外線に混じって基本波(1064nm)や2倍波(532nm)が漏れ出てきます。レーザーの仕様を良く確認して漏れ光が有る場合はその波長までカバーしたゴーグルを使用して安全に努めてください。
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