第6回 基本のレイアウト(その1)
レーザーはランプなどの点光源に比べるとはるかに拡がりのない光を作り出しています。
どのように光学系を考えたらよいのでしょうか?
■拡がり角のない光源
レーザーはランプなどの点光源に比べれば拡がり角のない光源として認知されていますがレーザーも全く拡がり角がないわけではありません。レーザーの種類によっても拡がり角はまちまちですが、数mmラジアン(1メートルで直径が数mm変わる)ぐらいの製品もあり光学系を考える場合にはこの点を考慮しておく必要があります。拡がり角を考えた光学系の場合2タイプに考え方がわかれます。
レーザーはランプなどの点光源に比べれば拡がり角のない光源として認知されていますがレーザーも全く拡がり角がないわけではありません。レーザーの種類によっても拡がり角はまちまちですが、数mmラジアン(1メートルで直径が数mm変わる)ぐらいの製品もあり光学系を考える場合にはこの点を考慮しておく必要があります。拡がり角を考えた光学系の場合2タイプに考え方がわかれます。
拡がり角
まず一つめのタイプはレーザーの出射光と加工点を十分に離すことです。十分な距離とはだいたい数メートルぐらいのことを言います。そして十分にビームを拡げてレーザー光の中心の光だけを使用する方法です。ロスが大きいため出力に十分余裕が必要です。いったいどれぐらいビーム径を拡げたらよいのかというと、かなりおおざっぱな例えですが、出射光で直径5mmのビームで、拡がり角が1mmラジアンだとし、出射光から加工点までの距離が4mだったとすると加工点でのビームのサイズは5mm+(1mm×4m)=9mmとなり、これで約倍近いサイズになります。ただ装置を考えたとき4mは長すぎますからビームを無理矢理拡げる場合もあります。
ビームの中心部のみを使用
■アパーチャー
さらにこのビームの中心部を使用するわけですがそのためにアパーチャーという絞りのようなものを使用します。通常アパーチャーは金属の板に穴を開けたものになっています。アパーチャーより中心を通過したレーザー光だけを使用することでエネルギーが安定している部分を取り出します。これが一つめの方法です。ところでレンズやミラーを選択する際の注意点としてですが、これらはビームサイズの倍ぐらいのものを使用します。なぜかというとビーム径は1/e2で表記されている場合が多く、ビーム径としてはさらに20%ぐらい大きなものとなります。さらにレンズは収差を持っているので、レンズの周辺部ギリギリまで使用する(レーザー光を通す)と思わぬ悪影響が出る場合があります。精度を求めるのであればレンズやミラーを選択する際はこれらのことを考慮して大きめの製品を選んだ方がよいでしょう。次回は2つめの方法を紹介します。
さらにこのビームの中心部を使用するわけですがそのためにアパーチャーという絞りのようなものを使用します。通常アパーチャーは金属の板に穴を開けたものになっています。アパーチャーより中心を通過したレーザー光だけを使用することでエネルギーが安定している部分を取り出します。これが一つめの方法です。ところでレンズやミラーを選択する際の注意点としてですが、これらはビームサイズの倍ぐらいのものを使用します。なぜかというとビーム径は1/e2で表記されている場合が多く、ビーム径としてはさらに20%ぐらい大きなものとなります。さらにレンズは収差を持っているので、レンズの周辺部ギリギリまで使用する(レーザー光を通す)と思わぬ悪影響が出る場合があります。精度を求めるのであればレンズやミラーを選択する際はこれらのことを考慮して大きめの製品を選んだ方がよいでしょう。次回は2つめの方法を紹介します。